設計事務所の仕事とは?図面を描くだけではない建築士の仕事

「設計事務所の仕事」と聞くと、建物のデザインを考えたり、図面を描いたりする仕事をイメージする方が多いのではないでしょうか。

もちろん、それも大切な仕事です。

ただ、実際に日々仕事をしていると、図面を描いている時間以外にも、実にさまざまなことを考え、判断しています。

建物を計画するときには、まず建築主の希望や予算、敷地の条件を整理し、建築基準法などの法規を確認します。

基本的な方向性が決まれば、構造や設備について専門家と打合せをしながら、建物の仕様や材料、納まりなどを一つひとつ決めていきます。

そして、図面が完成して工事が始まってからも設計事務所の仕事は続きます。

現場では、図面通りに施工されているかを確認するだけでなく、施工会社からさまざまな質問や相談があります。

「この部分はどのように納めるのがよいか」

「この材料を別の製品に変更しても問題ないか」

「この検査は必要なのか」

一つの建物が完成するまでには、こうした小さな判断が数多くあります。

私自身、長く建築設計の仕事をしていますが、今でも仕事の中で「これは本当にこの方法が一番よいのだろうか?」「そもそも、なぜこうするのだろう?」と疑問に思うことがあります。

そんなときは、改めて法令や資料を調べたり、専門家に確認したりしながら、その建物にとって最も良い方法を考えます。

建築の仕事は、経験だけで判断できるものでも、知識だけで解決できるものでもありません。

敷地も違えば、建築主の希望も違い、予算や工事条件も違います。

だからこそ、一つひとつ考えて判断することが、設計事務所の大切な仕事なのだと思っています。

これからこのブログでは、完成した建物の紹介だけでなく、日々の設計や現場で感じた疑問、建築主の方にも知っていただきたい建築の話などを、できるだけ分かりやすく書いていこうと思います。

少し専門的な話になることもあると思いますが、

「設計事務所って、こんなことまで考えているんだ」

と、建築の仕事を少し身近に感じてもらえればと思います。